免責事項

注意、免責事項について
・高電圧、大電流その他高エネルギを扱う実験を行う際にはくれぐれも安全に配慮し、細心の注意を払って行うようにしてください。
・当ブログの記事を参考にして発生した損害についてFEL研究室はいかなる責任も負えませんでご了承ください。

2015年9月28日月曜日

4046応用的な

おはようございます。こんな時間に活動している人はものすごく健康的な人か不健康な人なのでしょうか。kktです。最近ゲームばっかしてたら寝てる間もそのゲームをする夢ばかり見るようになってきたのでそろそろ控えようと思いました。

前回記事でIHのことを書いたりしたのでその辺の写真をちょっとだけ…。回路構成は簡単で、例のPLL回路からIGBTのハーフブリッジをドライブして、インピーダンス変換トランスを介して加熱コイルおよび共振系をドライブしています。IGBTは600V200Aなモジュールでして、ドライブは意外とうまく行っているようで発熱は自然空冷でなんとかなっています。僕が個人的にポイントだと思うのはインピーダンス変換の部分でして、そこを少し。
赤い線が一次側、二次側は銅管を通過させているだけです。トランスによるインピーダンス変換は巻数比の二乗の比でインピーダンスが変わるので画像だと一次側からは二次側のインピーダンスが8^2倍、64倍に見えます。こうすると何が良いかって二次側が共振してかなり低インピーダンスになっても一次側にはそんなに電流が流れず、入力電圧を上げることができる点だと思います。入力電圧を上げれるようになれば同電力でも損失がより少なくなりますし、電流の点では素子も破壊しにくくなりますしあまり損は無いんじゃないかと。ちなみに、最大出力付近ではピーク150Aほどの電流が二次側には流れ4mmの銅管ですと数百度まで温度が上昇します。しかし一次側は図のようなビニール線でも少し暖かくなる程度で、共振電流を直接素子に流す必要のないことが分かります。
ただし、このサイズのコアがなかなか入手しづらいことがネックになるのではないかと思います。これは日本橋でたまたま見つけて購入したものですが、一般的にはフライバックトランスのコアなんかが良いんじゃないかと思います。

次にIHにおいて重要なのがLC共振系ですが、Lは適当に銅管やら巻いたらできあがりです。しかしCは低ESRかつ高耐圧でないと安定した出力は得にくいようです。しかし、そういったコンデンサは高価であります。

そこで、電子部品のコスパが非常に良い秋月さんのこいつです。
 商品名忘れましたが高耐圧フィルムコンデンサみたいのだった気がします。小さいですが630V0.01uFです。こいつを並列にたくさん繋いでやって容量を稼ぎつつ耐電流も増やす作戦です。
不安になってきます。
???

発熱がすごそうなので追い打ちをかけて水冷にします。(?)
 なんか残念感が漂ってきますがかっこ良くないこともないので良しとします。余談ですがこれ見た方に絶縁について質問を数回頂いたのですが、正直よく分からないです。油のほうがいいに決まってますが電気分解されたところで短時間だったら大丈夫じゃね?ってのが本音です。

さてこれでIHの基本要素は大体揃いました。以下楽しいIHの写真でお送りいたします。
 なんかこの写真前回載せた気がします。
コイルに近づくとデジカメに妙な縞が走るのはダメな奴ですかね。
 ボルトとナットを加熱。溶解まで持っていけそうなんですがまだちょっと改良が必要。

ここで加熱コイルを変更。
 CPUクーラくんは何もしてないです。ただの台座です。
コイルの口径を小さくして小さい加熱対象における効率UPを図りました。
 悪くなさそうです。温度高そうです。写真撮るの忘れましたが、M5のネジなら温度上がって花火みたいにパチパチなりかけるとこまでは行きました。

しかし調子こいてると
 加熱コイルまで赤熱しだしました。4mmは細い(遺言)。
おかげで、なまされてとても柔らかくなってしまいました。
で、ここまで赤熱してんのになぜ溶かせないのかと思ったあなた。色々あるんですが、まず最大入力である1500Wを連続で入力してるといろんなとこの発熱が大変なんです。例えば銅管同士をつないでいるハンダが溶け落ちたり、
あろうことかコンデンサの水が沸騰したり。

あと不思議なことに金属を加熱していると、温度によって入力電流が変わってきます。赤熱してくるとだいぶ入力電流が増えるんですが、溶解寸前で頭打ちになってそれ入力電圧上げないと電流が減っていきます。周波数との関係もありそうです。

なお、PLLが追尾するのは共振周波数であって最適な負荷状態ではないので、無負荷でPLLが勝手に共振周波数に追尾して入力電流がアホみたいに流れることがあるので注意しましょう。

 これで今日の記事はおしまいです。駄文失礼しました。

~次回予告的なこと~
これは偶然発見したんですが、ある方がPLLでテスラコイルを作っておられるようでして、当ページをご覧になったようでした。ということで次回までにPLLSSTCについて少し実験してみることにします。ちょっとだけ実験してみたのですが、共振周波数が高い小さいコイルではシングルドライブが簡単で良いのですが、これにはやはり一次側を共振させないと放電が伸びない上に効率が悪そうだと思いました。何かあればお気軽にコメントしてください。

それでは、今日はこの辺で。

2015年9月22日火曜日

4046について その4

こんばんは。kktです。実はテスト期間中です…。
4046シリーズ記事もとうとう最終回になると思います。よく4回も続いたな
ようやく位相補正回路を組みまして、基板が完成しました。
面倒だったので配線図書かずに作ったらなんか左に寄りました^^
左の方にある8ピンX2はゲートドライブICを載せます。個人的にあまりDIPのゲードドライバは許容損失的に好きじゃないのですが、インターフェースが楽だったので誘惑に負けて使用。ちなみに実験ではゲートドライブICの出力で主スイッチング素子であるIGBTのゲート駆動用のMOSFETのプッシュプルを駆動するという本末転倒なことをしております。

とまぁ雑談はこれくらいにして本題でありこのシリーズの最終目標であった4046PLLの回路図をまず以下に。
 SignalOutが出力、CTが電流の位相信号入力です。ボリュームで適当に位相を送らせて出力に対する位相の遅れを補正します。で、地味に苦労したのがCTで検出した信号を入力する部分です。ここに遅れがあると図中の位相補正回路(CR遅延回路)で補正しきれない場合が多く、若干周波数がずれてしまう問題がありました。結局図では簡単な形になっていますが、これだとあまりCTの信号が小さいと位相信号をICが拾えないのである程度信号の振幅がある場合は有効です。ただ信号が小さいからと汎用コンパレータ等を入れるとそこの遅延が問題になってきます。また、入力位相が180度ずれると強制的に最低周波数に張り付くので位相を拾えてるのにも関わらず、周波数が最低に固定される場合はCTを逆にしたりしてみると解決することがあります。CTの出力は交流ですが、全波整流してしまうと倍の周波数と認識されると思うので注意しましょう。

これをLC共振回路につないで、ロックしてんなーって遊ぶのも楽しかったですが、それだけじゃつまらないのでIHでも作ってみました。
ただ金属が赤熱してるだけです。画像では多分800Wくらい投入してます。周波数調整無しで動くので非常に楽ちんです。ただ、直列共振だと金属を入れない時に共振周波数に追尾すると半端無く電流が流れて素子が熱くなったり、死亡したりするのでご注意を。
 もうちょっと赤熱させてみた。変な色ですが実際は赤に近いです。もう少し入力を上げれば多分溶解できます。周波数は160kHzくらいで、PLL制御回路→IGBTのハーフブリッジ→インピーダンス変換トランス→LC直列共振って感じの構成です。これについてはまた記事を書くかもしれません。実は1kW級のPFCと繋いで定電力制御とかしたりする計画もあります。
 素子的には1500Wくらいは余裕で耐えそうですが、共振コンデンサがアツアツで大変だったり、配線してる銅バーが基板との接続部分でハンダが溶け落ちたりするのでこれくらいの入力電流が限度です。IGBTの速度的にかなりやり過ぎ感がありますが、意外と発熱は少なく強制空冷無しでも触れる温度でとどまっていてくれました。

それでは、今日はこの辺で。

2015年9月12日土曜日

4046について その3

こんにちは。kktです。
過去記事を見てるとシリーズ記事(の予定)をずっとパート1で放置してることが多々あるようです。ちょくちょく実験はしてるのでそのうち続きを書く予定です。お待ち下さい。

さて、前回LC共振回路の共振周波数を見つける回路を設計した訳ですが、結論から言いますとバッチリ動きました。特にこれといって工夫があったわけではないのであまり説明は無いです。ブレッドボード上に組んでみて幾つか問題点もあったので写真とともにどうぞ。
 

実験に使ったLとC
共振電流を見るためのカレントトランスもついていますね。

 実験回路
共振電流の波形整形にLM393を使いました。ただオープンコレクタ出力なのでちょっと応答速度が気になりますね。ついでに4046の1ピンにLEDを付けて位相状態を見ています。位相のズレが少ないほど明るく点灯します。

動作中の共振電流と駆動電圧波形
電流と電圧の位相差がきちんと0になっています。

前回微妙によく分からなかったLPFですが、取り敢えず遮断周波数35Hzにしてみて問題なく動作しています。特に波形が乱れたりだとか不安定な動作は見受けられませんでした。
上の波形は位相のズレを補正した後のものですが、やはり補正前は少しずれます。この位相のズレを補正する回路を次回は設計してより実用的な回路にしていきたいと思います。

それでは、今日はこの辺で。

2015年8月24日月曜日

4046について その2

こんばんは。kktです。
記事名でお察しの通り4046の利用についての記事です。読み返すとこのシリーズの前回の記事は表現や説明がガバガバ過ぎたのでほとんどメモ的なものだと思ってください(?)。前回は軽く各ピンの機能を説明しましたが、一番大事な負荷の位相のことを考えるのを忘れていたので考察します。

LC直列共振回路の場合を考えます。PLLのロック、アンロック状態を決める位相の状態は、基準波形に対して遅れている、進んでいる、位相差無しの3つが考えられます。今回は実際にLC共振回路を動かしてみて各部の波形を見てみましょう。ちなみにコイルは実測110μH、コンデンサは0.39μFのものを使用しましたので共振周波数は24KHzくらいでした。

まず、駆動周波数が共振周波数より低い場合。
 0Vラインより上の矩形波がLC共振回路の入力電圧波形、変な正弦波みたいのがLC共振回路の共振回路の電流波形です。見ての通りですが電圧波形が立ち上がる前に電流波形が立ち上がっていますので位相は進んでいます。

今度は駆動周波数と共振周波数が合っている場合
 画像のホワイトバランスが変ですいません。電圧と電流の位相は合っています。ついでに共振回路のQが常識的に高いと矩形波で駆動しても電流波形は正弦波になります。今回はだいぶ歪んでるけど…。

そして駆動周波数が共振周波数より高い場合
電圧波形が立ち上がっているのに電流波形は遅れて立ち上がっています。位相は遅れていますね。

以上より、直列共振回路の場合、PLLの制御は電圧波形を基準にすると
位相の進みを検出:周波数を上げる
位相の遅れを検出:周波数を下げる
というので問題ないはずです。



さて、共振回路の位相の状態が分かったところで、LC直列共振回路の共振周波数を探す回路を実際に作りたいと思います。いきなりIHやテスラコイルを作るのは難易度が高いので小型のCとLを直列に接続してそれをドライブすることで簡易的に負荷を再現することにしました。周波数可変範囲100~300[kHz]にし、LC回路の駆動は簡単のためとスイッチング素子用のゲートドライブICを使用することにします。

まずVCOの設計をします。
最小周波数Fminは100[kHz]、最大周波数Fmaxは300[kHz]、電源電圧5[V]とするとデータシートのFigure6より、C1=1000[pF] R2=10[kΩ]あたりで良さそうです。CもRも精度が出るような部品を使用するつもりはありませんし精度が重要な場所でもないのでむしろ可変抵抗にしてしまっても問題ないでしょう。可変範囲を後から変更できるしそのほうが良いかもしれません。
次に、R1を求めます。周波数可変範囲係数(ワイが勝手に命名)=Fmax/Fminが必要なので計算します。今回は3です。この数値からFigure7を見るとR2とR1の比が求められます。縦軸3のところを見るとだいたいR2/R1は2くらいなのでR1=5[kΩ]と求まりました。2つとも可変できるようにするとかなり広い範囲で対応できそうですが調整が結構めんどくさそうなので今回は固定にしてしまいます。
以上より、C1=1000[pF] R1=5[kΩ] R2=10[kΩ] とします。

次にVCOとPC(位相比較器)の接続部分を設計しようと思います。が、先ほどのデータシートにはLPFの設計についてほとんど記述がありません。LPFの定数設定は、周波数制御の安定性を決める重要な部分と思われるので適切に設計したいところです。海外等の作例を見ていると遮断周波数は数百Hz~数Hzとバラバラです。安定動作と過渡応答の特性を両立させるには実機で確かめる必要がありそうです。根拠は無いですがとりあえず70Hz(手持ち部品の関係ですが)くらいで試してみます。具体的にはC=0.1[uF] R=22[kΩ]にしました。

比較する位相は、実用的にLC共振回路の電流と入力電圧波形(VCOのすぐあと)にするとすると、4046が前述の動作をするには14ピンに電流の位相信号(カレントトランスかシャント抵抗で検出)、3ピンに入力電圧波形で良いことがデータシートのFigure1から分かります。これで位相が進んだらVCOへの電圧が上がり、周波数を上げることができます(逆もまた然り)。
ところで前回記事で4046の位相比較器1(XOR構成)はゴミみたいに書きましたがFig1を見ると普通に使えそうですし、よく考えたら位相比較器2の方でもどっちの入力位相基準にするかは、ちゃんと確認しないといけませんね。すいません。余裕があればPC1の方も使ってみたいと思います。

ついでに4ピンに入力される信号と実際にLC共振回路を駆動する信号はどうやら若干遅れがあることが分かっているので遅れ時間を少し可変できる遅延回路を組んで様子を見ることにします。

と、ここまで決まりましたが回路の実装はもうちょっと時間が掛かりそうなのでここで一旦今回は終了ということで、次回までお待ちください。

それでは、今日はこの辺で。

2015年8月9日日曜日

なかた邸二日目

なかた見学2日目も無事に終了しましたkktです。主にテスラコイル動かしてました。レーザーハープの動画を見て動作だけをマネたのが面白かったです。よくわからないことを延々を喋り続けていただけなので特に内容はありません。以下写真と簡単な解説でお送りいたします。

>カッターマット<
 何故か腕相撲しようということになり、何故か下に敷きだし、何故か両者の肘の間という全く関係ない場所に敷いたことで爆笑していました。特に意味はありません。

なかた氏製作テスラコイル
 なかた氏のテスラコイルだからなかた氏が記事書けばいいのに

放電


 普通のインタラプタとMIDIインタラプタでの動作を見せて頂きました。地味にMIDI演奏のテスラコイルを見るのは初めてか二回目くらいだったので新鮮で楽しめました。わざわざテスラ出してくれたので感謝です。

今後は展示できるような、This is my QCWSSTC,oh.(パンッパンッパンッ)的なものを目指そうという話に落ち着きました。詳細は実験開始次第お知らせする予定ですのでお楽しみに。

それでは、今日はこの辺で。

参考動画

2015年8月8日土曜日

なかた邸訪問

こんばんは。現在なかた邸から書き込んでおりますkktです。二泊三日でお泊りしています。なかた邸→私宅は結構遠かったので電車で行きました。
なかた邸では物品を交換したり、なかた邸を見学したりテスラコイルを動かしたり、(カラオケで叫んだり)、今後の予定について鼎談したりしておりました。いくつかのプロジェクトが生まれかけたりしていたので今後の活動に期待です()。

なかたん

夕食のピザ、画像ではあまりありがたみが無いですが美味しかったです。
 
なかた氏に提供していただいた秋月の素子

明日帰宅する予定です。お世話になりました。

それでは、今日はこの辺で。

2015年7月18日土曜日

Single ended induction heater その2

こんばんは、kktです。
前々回記事でシングルIHの試作(一号機と命名)をしました。安定版の完成が間近なのでお知らせします。

まず、一号機の欠点ですがPFC機能を追加したせいで、出力電力の調整がボリュームでしか行えないこと(外部から電圧で制御できると何かと便利じゃん?)、入力電力を一定にしようとするとCTが2つ必要であること、などが挙げられます。解決にあたって、電力調整の問題はOPアンプとかで入力電流を割ってやれば電圧でコントロールできそうですが、後者のCT問題は回路の構成の変更が必要です。また、一号機の回路はゼロボルト検出を早めに行こなっているのにもかかわらず遅れ時間をろくに取れないという致命的な欠陥があったので大幅に回路を変更しました。
新しいブロック図
  
一号機のCT電流検出→FFリセットの流れはいまいちだったので一新。三角波を生成して電圧で完全に出力をコントロールできるようにします。この方式ですと定数の調整が難しいですが、CTなしでもOFFタイミングを生成できるので採用です。実験的に555等のタイマーICでもOFFタイミングを生成して動作させましたが問題なく動作しましたので記しておきます。

三角波の斜辺は入力電圧に対する直線性を決めるのに重要なパラメータですので単なるCR充電時定数によるものではなく、カレントミラー回路による定電流回路で構成します。ちなみに一般的には三角波はゆっくり充電し、一瞬で放電するスロープ充電が使われるようですが今回は動作のわかりやすさを考慮して三角波の立ち上がりが一瞬で上がるスロープ放電を使用しONタイミングを優先するように回路を構成しています。VRはPWMコンパレータに入力する比較電圧を決めるもので、これで出力電力を制御します。
この三角波発生回路にトリガ用の矩形波を入力するとこうなります。
  
これはファンクションジェネレータから信号を入力しているので入力インピーダンスが高く若干立ち上がりが訛っていますが、実際に実装する際は前段にバッファを入れるので問題なくなるはず。画像では20uS程度ですが、IH動作中の最大ON時間くらいにスロープの時間を決めます。
バッファと立ち上がりトリガの微分回路も入れると結構綺麗になります。
 悪くなさそうです。
 このキャプチャは実際にIH動作中の波形です。素子の最大ON時間は30uSくらいで十分だったので少しフラットな部分ができていますが動作には問題ありません。この三角波と制御電圧をコンパレータに入れれば矩形波ができてIGBTをドライブして共振回路を駆動します。

現状高耐圧のIGBTが家にありませんので現在の回路では300W程度までしか動作確認していません。近々注文する予定なので1kWくらい入力して損失が十分少ないようでしたら回路図を上げようと思います。
 それでは、今日はこの辺で。

おまけ
CPUクーラ上のMOSFET氏
 ATX電源に使われていた素子で500V15Aくらいです。ON抵抗が0.35Ωですがピーク電流が50A流れると18V弱電圧が生じるのでこういう用途だと1200V耐圧でも飽和電圧が2.0V程度のIGBTに優位性があるのがよくわかります。

2015年7月7日火曜日

七夕

七夕ですね。

私はトランスを拾いました。


残念ながら今日は雨でした。

それでは今日はこの辺で

2015年6月28日日曜日

Single ended induction heater その1

こんばんは。

最近自励式に非常にハマっていて特にIHの回路を考察してました。ちょっと前まではPFCを作っみたんですが、出力電力を測ろうとして電子負荷つないだら配線ミスって回路燃やしてしまいまして…それからPFCはいじってません()まあ自励だけだと面白く無いのでZVSとかZCSなる損失低減の工夫もしています。あと、僕はマイコンを使う技術がほぼ0なので全部ディスクリートで組みます。ということで今日は自励式シングルドライブZVS高周波誘導加熱装置について書こうと思います。

まず回路の大まかな構成はこんな感じです。
非常に簡単な構成です。※よく考えたらZVS検出っておかしくね?ゼロボルト検出じゃね。
書き忘れましたがフリップフロップはZVS検出でセット、電流が閾値超えたらリセットです。
電流の閾値を可変することで実質的に素子のON時間を可変しパワーを制御できます。
ZVS検出は素子がオフしたあと、一回コイルのエネルギーで電圧が立ち上がって、降りてきて0になったところでもう一度素子をトリガするので、その降りてきて0になった瞬間を検出するだけです。
動作波形を見て行きましょう。

まずコレクタ電圧波形です。
X10倍のプローブなのでコレクタ電圧は最大55Vくらいでしょうか。
この時の電源電圧は15Vくらいだったと思います。
お気づきの方もおられるかと思いますがターンオンが若干速い気がしますね。
コレクタ電圧が最大を超えて下降して0になるちょっと前にストンと落ちています。
コンパレータで検出する際に若干コレクタ電圧を低めに検出しているのでそのせいだと思います。
これは制御電源をあとで入れた場合に初期状態でスイッチングが始まらないこと心配して低めに検出させました。ここからもう少し素子のターンオンを遅らせるといい感じになりそうです。
次に、CTで検出しているコレクタ電流です。
CTで検出してる割には綺麗に検出できてる気がします(?)。図中にあるように周波数は23KHz後半ですね。コイルに電流が流れて一定の上昇率で上昇して、閾値超えたら素子をターンオフしている様子がわかりますね。

これらから生み出されるゲート駆動波形です。
C1815とA1015のプッシュプルなので特にうまいことスイッチングできてるわけではないようです。欲をいえばもっとスパッと立ち上がって、ON電圧も18Vくらいは欲しいです。改良が必要です。40Wくらいの入力電力では発熱箇所はほぼ無いくらいでした。200Wくらいまで入力電力を上げるとスイッチング素子が下のような放熱板をつけて自然空冷でしたがほんのり暖かい程度でした。
損失は低く抑えられているようです。

さて、ここまでは直流の電源装置に接続して実験しました。
モアハイパワーを求めたいのでAC100V電源を整流して電源を得たいところですが、商用電源は交流なので整流してデカい平滑コンデンサを噛ませて入力してやれば良いわけです。
が、こうすると力率が悪く高調波を生じやすい装置になってしまいます。
ここで、PFC機能も付加したいと思います。
電流検出の閾値を入力の脈流によって制御し、入力電流を正弦波に近づける制御を行います。

と思いましたが、よく考えたらコンデンサインプット型の回路ではないので高調波や力率はあまり心配しなくても良い気がしてきました。(7/3追記)

電流はこんなかんじになりました。
時間軸を引き伸ばした波形を撮り忘れましたが、いちおう60Hzで変調されてるみたいな波形になっているので大丈夫そうです。

次にコレクタ電圧波形です。
これを引き伸ばすと、
ちょっと上下対象じゃない感じもしますが、いい感じではないでしょうか。

ちなみに入力電力は500Wちょっとくらいです。
この時はコレクタ電圧が400Vくらいでした。
 
意外と低く収まってます。入力はAC100Vです。
さすがに電流がかなり増えてきたので先ほどの放熱板程度では触れるぎりぎりくらいの温度まで上がりました。次回は1KWを目指してさらなる損失の低減について記事を書こうと思います。安定版ができたら回路図も載せようと思います。

あと、名前を変えました。なかたじゃない方はkktに進化しました。

では、今日はこの辺で。

2015年5月20日水曜日

4046について その1

どうも、なかたじゃない方です。
 宣言通り更新します。

早速本題ですが、海外のテスラやIHの作例を見てるとよくCD4046や74HC4046等のICをPLLに使用しているのを見かけます。4046は2個の位相比較器と1個のVCO(電圧制御発信器)が入っていて、丁度テスラやIHのようなLC共振回路を制御するのに便利なんですね。LC共振回路はLとCのインピーダンスが打ち消し合って0になるポイントが共振周波数となりますが、特にIHのような負荷の状況がコロコロ変わってしまう回路はその都度共振周波数を合わせ直してやる必要があるわけです。そこで4046でPLLを構成すれば、自動的に負荷の状態に合わせて周波数を勝手に調整してくれるという神的なことができるわけです。

しかし、作例の中には4046の位相比較器を使っているもののうまくVCOと接続されていないものや位相のずれを考慮していないものもありました。 ということで今回は4046を完璧に使いこなせるように各ピンの機能や、周辺回路を考えていこうと思います。

まずはすべての基本となるデーターシートを見てみましょう。
http://eeshop.unl.edu/pdf/CD4046BC.pdf
まず簡単なVCO部分から見ていきます。
 少し見づらいですが、問題ないでしょう。
6,7ピンは内部の発振回路用のタイミングコンデンサです。9ピンがVCOINでここの電圧で、周波数を制御します。周波数の下限と上限は 11,12ピンで決まります。データーシート内にコンデンサと抵抗のいくつかの組み合わせでの周波数の変化のグラフがあるので参考にしましょう。ここを可変抵抗にすればVCOで可変できる周波数の範囲も変わるので調整には便利かもしれません。そして5ピンですがこいつはVCOの出力を禁止するピンで、注意したいのがVCCに接続した時に発振が禁止されます。普段はGNDに落としとけば問題ありません。4ピンがVCOの出力でここからデューティー50%の矩形波が出ます。CD4046なら最大0から18Vまで振れますが電流はあまり取れないので直接駆動できるのはLED程度でしょう。
続いて二個の位相比較器(PCⅠ、PCⅡ)についてです。PCⅠは図の通りEXORを利用した位相比較器となってます。PCⅡはフリップフロップを使用した位相比較器です。両方共入力は共通の14、3ピンで、ここは最低でもロジックレベルの信号を入れるのが望ましいでしょう。実験したところダイオードのクリッパで0.6V程度にした信号では作動しないことがありました。しかしICの耐圧を超えてもまずいのでツェナーダイオードかショットキーでクランプするなどして対応しましょう。
さてPCⅠの出力ですが、EXORの真理値表を思い出すと二入力のEXORでは入力の値(HI LOW)が異なる時のみ出力がHIですね。 ということは2つの入力が完全に一致している時は出力はLOW、どちらかが遅れたり、進んだりしていると入力の立ち上がりと立ち下がり
で少しHIになってLOWみたいな感じになるのは想像できますね。
 3つの波形のうち上下2つが比較したい信号入力で真ん中がPCⅠの出力です。比較対象の上の信号が2パルス目からt秒遅れているのでEXORの出力が変化しているのが見て取れます。先の2パルスは完全に同じなので出力はLOWのままです。
お気づきの方もおられると思いますが、このPCⅠではどちらの信号が遅れている、進んでいるというのを検出するのは少し難しい気がします。PCIを使用する場合は位相差が0の時に周波数を上限か下限に近づくように制御される(と思う)ので、位相がずれる方向を一定にしておく必要がありそうです。

そこでPCⅡの出番です。こいつはフリップフロップを利用したもう少し高度な位相比較器で2つの信号の位相差から位相が進んでいる、遅れている、合っている、と三種類の状態を出力することが可能です。これを使用すれば、周波数を上げるべきか下げるべきか検出することができるのです。どんな動作になるのか実際に回路を作って実験してみました。
とても簡単な回路です。
 13ピンからの出力でLED光らせるだけです(やべぇこれめっちゃ楽しい)
これをファンクションジェネレーターとハーフブリッジとLC、適当なドライブ回路につないで、共振周波数付近で周波数を前後してみると、入力周波数が共振周波数以下の時は下側のLEDが点灯(つまり出力はHIGH)、入力周波数が共振周波数を上回っている時は上側のLEDが点灯(つまり出力はLOW)します。位相がほぼ同じ時には両方のLEDが点灯します。こいつの出力をVCOにつなげば共振周波数を追尾してくれること間違いなし!と言いたいところですが、実は回路の様々な部分で位相のズレが生じます。電流も観測しながらファンクションジェネレーターをいじるとよく分かるのですが、共振電流が最大つまり共振周波数とピッタリな時よりちょっと前や後でLEDが両方点灯します。 理想的な回路では共振した時に入力と出力の位相がピッタリ合うはずですが、すこしズレているようです。位相の基準入力をファンクションジェネレーターから、ゲートドライブトランスの直前にしてもまだずれているので、ゲートドライブトランスやその後のパワー回路での位相ズレがあるようです。これを補正すれば完全に共振周波数でPLLをロックできるはずですが、それについてはまた次回ということにしましょう。
 それではまた…

おまけ:つかったファンクションジェネレータ